飲食店の経営を考えると数字は必ず理解して運営していきたいものになります。以下に飲食店を運営していく上で基本的な数字の内容を確認していきます。

 

飲食店の数字って何??

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①地代家賃

②減価償却費

③支払金利

④人件費(社員の基本給)

が飲食業の固定費に該当し①~③を「初期条件」と呼びます。

これらの費用が高いと損益分岐点が高くなり利益が出にくくなります。基本は初期条件を売り上げの20%以内に設定することです。また会社の状態を良くすることを考えるなら費用はなるべく変動費化するように心がけましょう。

費用のうち変動費用の占める割合が高いほど損益分岐点は下がり黒字体質の経営を行うことができます。

例えば人件費は、正社員を雇用していく場合は固定費化であり、アルバイト・パートは変動費化となります。ここを掘り下げて話をしていきますと、飲食店を行うにあたり変動費である原材料費と人件費の占める割合は高く、特に人件費を変動費化するというのは経営をシステム化することに繋がってきます。

これは職人が作る料理と同じレベルのものが、アルバイトやパートで作ることが出来れば、人に頼らない安定した経営ができるということです。こういった発想は単なるオーナーから経営者への脱皮とも言えるでしょう。

 

目標売上を掲げ、そこから想定利益を計算し、予定回収期間から初期投資の予算を決定、回収期間にバランスのいい資金調達計画をする。

これらを実践できた段階で飲食店の8割は成功といって間違いないでしょう。目標売上の設定や、想定される利益を計算するための基準を以下に述べさせて頂きます。

 

飲食店の損益計算書モデルは客単価が1,000円の場合、売上が100%とすると、材料費30%、人件費25%、諸経費15%、初期条件20%、利益10%が標準値となりますが、当然業態や戦略によりこれらの構成比率は大きく異なるケースも出てきます。

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FLコストって何??

飲食店では、FLコストが重要になります。

FLコストとは、食材費と人件費の合計のことを指します。一般に食材コストが高い業態は人件費が低く、食材コストが低い業態は人件費が高い傾向があります。

人件費と食材費は飲食店ではもっとも大きな金額となります。ですから、人件費と材料費の挿話が既定の値である50%~60%に収まっているかは常に把握するようにしましょう。またFLコストがお店の付加価値となるようにバランスを考えることは重要です。

例えば、商品の原価を高く設定し、商品価値を高めるが、その代わりに人を極力軽減し人件費率を低めに抑えたり、商品の原価は比較的低めに抑えるが、接客サービスの手間や労力を増やすことを前提とした人件費率を設定することがお店のコンセプトに沿っているのか、これを意識していきたいです。

数字の考え方