【相続税】なぜ遺産分割は揉めるのか

兄弟間のトラブルは何故、起きるのか。

家督相続の時代には、長男が相続することが当たり前の時代でしたが、法定相続分の考え方が世の中に浸透し、現在では、法定相続分の主張をする方が多くなってきました。

実際に、家の跡継ぎで長男が同居していた場合には、今まで親の面倒を見てきており、生前のよりも多くを取得したいと思うのは当然の感情であると思います。

一方で、他の兄弟は、長男のことをどう思っているでしょう。

生前の長男との関係にもよりますが、よくこんな話が出てきます。

「兄は親と同居しているので、住宅ローンの負担もないし、生活費だって親が出している。また、生前贈与も受けているようである。過去の贈与の分はとやかく言わないが、今回の相続は均等に分割を考えている」

つまり、同居していた長男と別居していた他の兄弟では、考え方に相違があるのが自然であると考えた方がいいかと思います。

そして、その中で相手の主張を理解せずに自分の主張だけを相手にすると、どんどん関係が悪くなっていきます。そして、相手を許せないという気持ちが強くなり、場合によっては、こちらが10損をしても相手が100損をすればいいという考え方にもなっていきます。