本家相続or均等相続?

本家を継ぐ方や事業を承継する方には、最近の相続ブームには注意が必要だと思います。
新聞や雑誌で多く報道されている相続に関する情報によりより多くの方々が相続に関する
知識を身につけ、自分の権利である相続分のことも知ります。

明治31年から昭和22年の家督相続の時代では、家の財産を守り、一家の面倒も見るこ
とを前提に長男が一人で単独相続していました。ところが、戦後、GHQのもとに平成22年
5月3日に日本国憲法が改正され、同時に民法も改正され、同日以後の相続については、原則
として兄弟間では均分となりました。

それでも先祖代々受け継いだ財産を守るという代々の世襲もあり、本家相続の比率は高いもの
であったと思われます。従って、家督相続により承継した方については、もちろん次の世代でも
本家相続中心で分家側でも協力してくれるであろうと思い込んでいることが少なくありません。

ところがその次の世代の戦後で生まれ育っている方については、基本的には個人としての権利が
尊重される時代となりますので、本家相続の考え方は弱まわっている傾向があります。さらに、
最近の相続に関する情報が簡単に知識が入る状況においては、ますます個人の権利を主張して
いく方が増えている傾向にあると感じます。

もちろん、各ご家庭によりそれぞれ違ってくかと思いますが、分家の主張として、下記のよう
な話を聞くことがあります。

「兄は親と同居しており、住宅ローンの負担もないし、生活費だって親に出してもらっている。
それに生前贈与も受けている。過去の贈与の分はとやかく言わないが、今回の相続は均等に
分割を考えている」

そもそも、家を継ぐ本家の立場と分家の立場でものの見方がそれぞれ違ってきて当然だと思い
ます。
ここで本家が大事だとか均等相続が大事であるとか言うつもりは毛頭ありませんが、本当に
大切なことは財産を渡す方が財産の分割をどうしたいかをはっきりと決めておくことではない
でしょうか。

家督相続から均等相続になった時代であるからこそ、遺言やエンディングノートの必要性が
高まっているかと思います。